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試合日程

はじめに
プレー方法について
投手
打者
走塁
用具
ESSAローカルルール
追記
補足


 

 スローピッチが、ファーストピッチソフトボールや野球と大きく異なる点は幾つかあるが、代表的な例をあげてみた。

十人制(攻撃時十一人制も可)である事
●投球は山なりのゆっくりした球である事
●盗塁・パスボール進塁がない事
●バントは禁止、チョップ打法はアウト
●外野に飛んだ打球は内野に返球した時点で、一旦ボールデッドとなる。
 ※この様なルールは存在しない模様
●塁間はファーストピッチより若干長い
(但しESSAやMLSなどのルールの場合。日本ソフトボール協会規定はファーストピッチと同じ18.29m)

 という事が特徴としてあるが、つまりボールゲームに親しんだ方から、ボールゲームは初めてという初心者の方や女性、子供からお年寄りまで、経験の有無や運動能力を問わず幅広く遊べるスポーツである。
 特に攻撃時に適用される「エクストラヒッター」は「打ってみたいけど守るのは嫌だなあ」という人にはうってつけのルールであるし、さらにエキストラランナーといういわば走塁専門の人を付けられるので、歩行する事が困難な人や足に障がいのある人でもボールゲームが楽しめるという、万人が参加できる素晴らしいボールゲームであるのだ。
 そこで皆さんがファーストピッチのルール、もしくは野球のルールをすこしでも知っていると仮定して、幾つかの相違点を列挙してみたので、知っていただきたい。

(注意点)
 日本ソフトボール協会からもルールが発表されてますが、我々は硬球を使用する事もありアメリカのASAやUSSSAなどと言った協会のルールを解釈して日本人の体格や安全性を加味してローカライズしたルールとなっています。
 現在日本国内で「スローピッチやりましょう」と言えば塁間・投球の高さを除いては大抵下記のルールに落ち着きますので、補足も含めて掲載致しました。
何かご意見などあればこちらまでお知らせください。
◆プレー方法について

1チームは10人の野手(攻撃時は11名)で構成される。
7イニング制でゲームが行われ、4回終了時でゲーム成立イニングとなる
→(補足1参照)

●10人目の野手 ショートフィルダーについて
10人目の野手はショートフィルダー(SF)と呼 ばれ、フェア地域内ならどこに位置してもかまわない。
→(補足2参照)

●11人目の野手 エキストラヒッターについて
エキストラヒッター(EH)制を採用する場合、試合開始前に打順表に指名を明記する。

エキストラヒッターを採用したときは11人となる。

エキストラヒッター制を採用した場合、試合開始から終了まで継続しなければならない。

エキストラヒッターは常時1人であり、打順は試合中は変更できない。

エキストラヒッターは守備につくことはできない。
→(補足3参照の事)

エキストタヒッターはいつでも代打者や代走者と交代でき、その交代した選手が次のエキストラヒッターになる。

いったん交代してベンチにさがったエキストラヒッターは再出場できない。

さらに特定の打者に対してエクストラランナーを付けることもできる。
→(補足4参照の事)

スターティング・メンバーは、一度試合から退いても、一度に限り再出場できる。この場合、自己のもとの打撃順に入らなければならない。
◆投 手


投手板と本塁の間は15.21mとする。

投手は投球前に最低でも片足を投手板に触れていなければならない。

投球時、自由足は踏み出す必要はないが、踏み出すときは、1歩に限られる。

軸足は投球が手から離れるまで、投手板に触れていなければならない。

投球は適当なスピード(打者が打てるスピード)であって、地面から1・8m以上3・6m以下(日本ソフトボール協会ルールは1・5m以上3・0m以内)の弧を描くように投げること。
地面から1・8m未満(日本ソフトボール協会ルールは1・5m)の空間を通りストライクゾーンを通過したボールは「イリーガルピッチ」としてボールとなります。(左写真は実際の試合の例です。投手は明らかに1.8メートル以上の上空をボールが投げていますので、これは正規の投球となります)。
→(補足5参照の事)

打者を意図的に1塁に歩かせたいとき(敬遠)は、そのことを球審に申し出るだけでよい。

投手は、ウインドミル投法で投げてはならない。
→(補足6参照の事)

捕手は、投球を受けた後、たとえ塁上に走者がいる場合でも、直接投手にボールを返さなければならない。
◆打 者


2ストライク後のファウルボールは、第3ストライクとなり、打者アウトとなる。
→(補足7参照の事)

バントおよびチョップヒットを狙った場合、打者アウトとなる。
(チョップヒット:打球を高く弾ませるため、バットを振りおろすようにしてボール を地面にたたきつけること。大根切り打法とも言う)

投球がストライクまたはボールを宣告される都度、ボールデットとなる。

死球による出塁は認められない。(ボールデットで、ストライクゾーンの外で当たった場合は、1ボールが与えられる。)

振り逃げは一切ない。

ワイルドピッチ、パスボールはボールデッド。ランナーは進塁できない。

インフィールド・フライ・ルールは適用される。

ホームランを打った選手がホームベースを踏む前に、コーチャーや他の選手に触れてもアウトにはしない(大らかなレク・スポーツであるスローピッチソフトボールの理念に反する)
◆走 塁

走者は、投球されたボールがホームプレートに達するか、打者がボールを打つまで離塁できない。離塁するとアウト。

盗塁は認められない。するとアウト。

タッチアップは認められる。

送球が内野に戻り、プレーが一段落したところでボールデッドとなる。それ以降のプ レーは認められない。(審判がタイムを宣す)

四球はボールデットとなり、走者はフォース以外は進塁できない。

(補足)
基本的には「投球がフェアゾーンに打たれない限り、走者は進塁できない」と考えてください。
◆用 具

革のボールでプレイするときは革ボール対応の3号球用のバットを用いる(国内メーカーのバットは、一部を除いてゴムボールのみ対応のバットが多いので、危険防止のため、革ボール対応の物を用いる事)
→(補足8参照の事)

革のボールでプレイする場合は、送球がそれた時の安全対策として打者・走者はヘルメット着用を義務付ける。
ヘルメットを着用せず打席に入った場合、プレーは行われない(罰則規定は特に設けないが、各自注意する事)
◇ローカルルール


●ホームランについて
以下のルールはESSAでのローカルルールとなります。

外野フェンスがない球場では、ホームから68・58メートルの位置の円周上に高さ20センチのパイロンを約10〜20個設置し、それを外野フェンスの代わりとします。
そのパイロン上をノーバウンドで通過し、フェアグランド側から見てパイロンより外に落下した打球はホームランとなります。

パイロン間は直線のフェンスがあると仮定し、直線上の手前か後ろかは審判が判断します。

フェアグランド内で野手に触れずバウンドもしくはゴロの打球がパイロンの外に抜けて行った場合はエンタイトル2ベースとなります。

但し外野手がパイロンを越えて飛球をキャッチした場合はアウトとなります。

外野手は打者が打つ前にパイロンより外側に
守ってはならない。

●女性選手が打席に入る際に、外野手が内野に立ち入って守備につく、あるいは過度な前進守備を取らないように心がける。ルールや罰則規定は特に設けないが、紳士的態度で試合に臨むこと。

●場外ファウルについて
ESSAでは内野フェンスを越えたファウル打球については、革ボールを使用するので安全性の観点から打者一発アウトというルールを適用しております。→(補足7参照の事)

●人数が少ない場合の扱い
試合のないチームから借りる事が出来る。

●攻守交代時について
時間短縮のため、投球練習は初めてのイニングの時に5球、および投手交代時の5球のみとする。
同様にボール回しや守備練習も初回のみとする。

◆追 記

 ソフトボールでは一塁に交錯プレーによる接触事故を防ぐためにダブルベースと呼ばれるベースを用います。
外野への安打になって次の塁に進塁する様な時以外はファウルラインよりファウルゾーン側のオレンジ色のベースを踏んでください。
 もちろん一塁手はオレンジベースで送球を捕球したり、長打の際に走者の進行を妨げる行為を行った時は「オブストラクション(走塁妨害)」の対象となります(オレンジベースでの捕球が実際にありましたので追記とさせて頂きました)。
補足

◇補足1

○スローピッチでタイブレークという話は聞かないのですが(そもそもファーストピッチと比べ、圧倒的に点が入りやすいのでその心配がない)国内の一部ではタイブレークを用いるリーグも存在します。
○カナダでは「攻撃側がピッチャーを出し、4球以内に打たないとアウト」というルールが存在します。
○2ストライクから始まる「ワンピッチ」という競技スタイルも存在します。

○特に11人でなければ駄目ということはない。

◇補足2
アメリカの一部の地域では、ショートフィルダーが内野に入ってはいけないルールが存在するリーグもあります。実質外野4人制という事になります。

◇補足3
エクストラヒッターの扱いについては、レジャーレベルでは打順が前後してしまう事を除けばそこまで神経質になる必要はないとは思います。 まずは打ってみて、途中で守備もやってみたいなと言う初心者の人もいるかもしれません。
国内でスローピッチの公式戦が殆どないので何とも言えませんが知識として知っておきましょう。

ESSAではエクストラヒッターが途中で守備につく(その逆)は認めています。

◇補足4
足に障がいを持った人でもゲームに参加出来るために設けたアメリカのルールと思われます。ただ実際に足を怪我した選手が打席に立ちたいからという事で使った例もあり、バリアフリーなボールゲームであるスローピッチでは良い試みであると思います。

◇補足5
○投球は適当なスピードと書きましたが、山なりボールを投げるのですから、物理的に1・8m以上3・6m以下の空間を通過する100キロの球というのは投げられないので、どう考えてもスローピッチになるのです。
ただしファーストボールを投げてはいけないというルールは厳密にはありません。
チェンジオブペースと言って、ボールになったとしてもファーストボールを投げることで打者のタイミングをずらす方法があります。
但し国内の一部ではイリーガルピッチを2球投げたピッチャーは交代というルールを適用している所もあります。

○イリーガルピッチをボークと相当させ、ランナーを次の塁への進塁権を与えるルールを適用している所もあります(ESSAでは適用しません)。

○イリーガルピッチを打者が打った場合 ( プレイが継続された場合 ) 、攻撃側がそのプレイの結果を生かすか投手のペナルティをとるかのいずれかを選択することができるルールを採択してる所もあります(ESSAでは適用しません)。

○一部では、安全の為に捕手は投球をバウンドさせて捕球しなければならないなどのルールもあります(ESSAでは任意)。

○ストライクゾーンについてはホームベース後方に敷いたゴム板に落ちればストライクとするリーグもあります(ESSA公式戦で09年度から採用)。

○アメリカのリーグでは、バックハンド時に肩の線を越えて後ろに手を回してはいけないルールもあるそうです。


◇補足6
アメリカの一部のリーグではウインドミル投法が認められているらしいのですが、テコの原理で大腿部を接触させて投げるのがウインドミル投法の極意なので、どう考えても投げられないと思います。
というか、ウインドミルでスローピッチの球を投げるがクセになるとファーストピッチで投げ直した場合おかしくなりそうな気がします(ウインドミルイ投手が練習の時にウインドミルで遠投をしますが、アレだったら高さも丁度いいかもしれません。ただしマウンドとホームの間が何十メートルになるかもしれませんけど)


◇補足7
ESSAでは周囲への危険防止のためにファウルボールが内野フェンスを越えた場合、アウトにしてます。
但しこのルールは競技場そのものを見て判断してますので、試合開始前に協議の上適か否かを決定します。


◇補足8
ルイビル、イーストン、ディマリニ、ワースと言ったアメリカのメーカーのものや、ミズノの高級品は革ボール対応です。国内で売られているものは革ボール対応と明記されています。
間違っても軟式バットでソフトボールは絶対プレイしないでください。それがカポック球であっても大変危険です。

 


 
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